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「俺が死んだら悲しい?」「自分でなんとなくわかる、そろそろだよ」元ナースの作家・秋谷りんこが見た看護現場のリアル | 文春オンライン
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「俺が死んだら悲しい?」「自分でなんとなくわかる、そろそろだよ」元ナースの作家・秋谷りんこが見た看護現場のリアル | 文春オンライン
それは私の担当患者さんでした。昨日まで一緒に過ごしていた患者さんが、今日にはもういない。亡くなる... それは私の担当患者さんでした。昨日まで一緒に過ごしていた患者さんが、今日にはもういない。亡くなる可能性がゼロではないことを頭では理解していたはずなのに、あまりにもショックで、その場でボロボロ泣きました。もう私にできることは何もないと打ちのめされました。もう二十年以上前のことですが、そのとき感じた痛みは今でも鮮明に覚えています。 一人前の看護師になってからも、患者さんが亡くなるたびにやるせなくて、心が深く沈みました。何度経験しても悲しみに慣れることはなく、慣れてはいけないとも思っていました。だからこそ、できる限り、患者さんの望みやQOLを大事にして看護しようと決めていました。いつ最後の別れになるかなんて、誰にもわからないのですから。 患者さんが、自分らしい生き方で人生の幕を閉じるには、どうすればいいのか。それを一緒に考えて、お手伝いすることが、終末期の看護には必要なはず――看護師の“知識”と