三菱ケミカルのチームギルソン解体 執行役の過半退任招いた摩擦

ギルソン氏が経営陣に招いたメンバーの中で4月以降も執行役に残留するのは、ファーマ（医薬部門）を所管する辻村明広氏、スペシャリティマテリアルズを所管するフランク・ランドール・クイーン氏らわずか。ギルソン氏の後任となる筑本学・執行役エグゼクティブバイスプレジデントをトップとする新生・三菱ケミカルGの船出に合わせた大幅刷新となる。 この刷新が持つ意味合いは何か。ギルソン氏は自社を含む業界全体で石油化学事業の再編を大胆に進めていこうとした。その想定通りに事が運ばなかった責任を取る形で、ギルソン氏は事実上解任となった（参照：三菱ケミカル・ギルソン社長の挫折 石化再編遅れ事実上解任）。 ただ、石化再編の遅れに伴い責任を取ることだけが退任の理由であれば、ギルソン氏の交代のみで一定程度、説明がつく。注目したいのは、今回の執行役の異動ではギルソン氏と共に歩んできた他のメンバーも会社を去るという点だ。「社内で