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第5回 「窒食」という秘かな愉しみ | 土俗のグルメ | マキタスポーツ | 連載 | 考える人 | 新潮社
行きずりの行為 「窒食」という食べ方がある。推奨はしない。特にお年寄りは命にかかわるのでやめていた... 行きずりの行為 「窒食」という食べ方がある。推奨はしない。特にお年寄りは命にかかわるのでやめていただきたい。各自、自己責任でやるかやらないかを決めてほしい。 「窒食」とは、窒息と摂食を混ぜた私の造語である。喉に食物を詰まらせながら食べること。私はこれが大好きなのである。 普通は、水分で喉を湿らせ、胃までの通り道をスムーズな状態にしてからいただくのがセオリーだろう。私も基本はそうだ。でも、時にこの食らい方によって、“薄めた死→復活”を感じることがある。その瞬間、喉元に光のようなものが差し、祝福の境地へと辿り着く。 自分でも、どういう状況で、そのような気分になっているのかはわからない。というか、それをわざわざ積極的に迎えに行かないようにしているというのが正確かもしれない。偶然を装うと言おうか、おそらく「未必の故意」なのだろうが、とにかく、己にとってそれは食べる時のボーナスのようなものにしている
2023/10/08 リンク