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アメリカとウクライナの足並みがそろわない理由
2024年5月末、アメリカのバイデン政権がウクライナ侵攻を巡り、大きな政策転換を行った。ロシアの核使用... 2024年5月末、アメリカのバイデン政権がウクライナ侵攻を巡り、大きな政策転換を行った。ロシアの核使用を招くエスカレーションを恐れる米国が、ウクライナに対してこれまで禁止していた、アメリカ製兵器によるロシア領への直接攻撃を部分的ながら容認したのだ。 この「部分的容認」が意味することは何なのか。これにより、戦局は大きく変わるのか。そして国際情勢全般への影響はどうなるか。 アメリカ製兵器によるロシア領内攻撃を容認 今回の決定の詳細は執筆時点で明らかになっていないが、2024年5月上旬から始まった北東部ハルキウ州北部へのロシア軍侵入攻撃に対抗するため、ウクライナにロシア国境州地域にある兵器・軍事施設への攻撃を認めるというのが骨格になっている。アメリカがロシア領に対し、その一部にせよ、自国製兵器による攻撃を、公然と容認したのは初めてとみられる。 一部国境地域にのみ攻撃を容認するとした今回の決定をみ