ようこそ読書くん 「証言構成 ポパイの時代 ある雑誌の奇妙な航海」（赤田祐一） | 静寂の編集 ～モノローグとダイアローグ～

「クイック・ジャパン」を創刊させた編集者として名高い赤田祐一が、雑誌「ポパイ」の関係者にインタビューを行った。僕は知らなかったのですが、初期の「ポパイ」って評価が高い…って、ほんとなのかなあという気がしなくもない。「宝島」ならわかりますが。 ほとんどの証言者は「あの頃はよかった」と遠い目をして、かつ肯定的にうれしそうに過去を振り返っているが、一人、「宝島」にも関わった北山耕平だけは、冷静かつ批判的に「ポパイ」を見ている。 ニューエイジ的なものもできなかった。そこっがやっぱり「ポパイ」の限界だよね。彼らはアメリカで現実に起こっていることが見えなかった。だから、お金を出して買えるもののことしかわからなかったってことだよ。 「ポパイ」は航空会社とか、アメリカ商務省から切符もらって外国に行くわけだよね。そうすると否定的なことは、何ひとつ書けないよね。 戦後日本の給食がパン食を推進させたのは、アメリ

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一人、「宝島」にも関わった北山耕平だけは、冷静かつ批判的に「ポパイ」を見ている。