藤野武彦氏 医学博士(九州大学名誉教授) 前編では生活習慣病、認知症、がんなど万病の元が「脳疲労」にあることを解説、その治療・予防法である「BOOCS」法を説明してもらった。後編では、その「脳疲労」がプラズマローゲンという体内物質の減少であることやプラズマローゲンを使った治療の実績などを挙げ、現代の医療体制に光をもたらす。 プラズマローゲンとは ―BOOCS法に加えて、「脳疲労」の治療・予防に顕著な効果がある物質「プラズマローゲン」を抽出することに成功されたそうですね。 藤野 私が主宰しているレオロジー機能食品研究所(馬渡志郎所長)が様々な生物からプラズマローゲンを抽出する方法を発見し、現在はホタテ貝から抽出するプラズマローゲンが一番有効であることが分かっています。二〇〇七年には同研究所でプラズマローゲンの血中濃度の測定方法も開発し、「脳疲労」の人はプラズマローゲンが減少していることが分か