「きょうのご飯は何かな?」。福井県坂井市丸岡町の市街地にある鮮魚店「中川魚店」の店先にアオサギが訪れ、近所の人たちを和ませている。 店主の中川一さん(88)によると、この“珍客”が最初に訪れたのは20年も前。ごみ集積場のごみ袋をカラスがあさるのを防ごうと、魚の切れ端を与えたところ、アオサギも来るようになった。 悪天候の日を除き、早朝に息子の浩次さん(57)が仕込みをしている時間帯を中心に、1~4羽がほぼ毎日現れる。野生の同じ個体が20年も来るとは考えにくいが、足の指が曲がった1羽はずいぶん前から来ている。「やはり現れない日は寂しいですね」と一さん。(堀川敬部)