<エコノミスト、政治家、ジャーナリスト......。さまざまな顔を持った人物の著作集が現在英訳中で、今年アメリカで出版される。「世界史のなかの石橋湛山」とは?> 今年は石橋湛山(1884-1973)の没後50年にあたる。興味深い試みのひとつとして、企業人のリチャード・ダイク氏が『石橋湛山全集』の英訳に挑戦中で、厳選して一冊にまとめ今年中にアメリカで出版する予定だという。インタビューでダイク氏が語っている。 「私は石橋湛山が民主主義を重視していたことに関心があります。一般に、アメリカではGHQ(連合国最高司令官総司令部)が日本に民主主義を導入したと言われています。私がお世話になったエドウィン・ライシャワー先生もそう考えていました。日本では大正期にデモクラシー運動が盛んになりましたが、それは中途半端なもので、日本に民主主義が根づくことはなかったというのがアメリカの評価です。しかし、この見方は間
