なんでも「いやだいやだ」と駄々をこねる少年しげるは、ある日いやいやえんに連れて来られる。そこではとんでもない子たちと、いつもの保育園とは全く違うルールが待っていた。そんな表題の「いやいやえん」を含む、しげるをめぐる短編集。駄々っ子で大人から見るとちょっと困った子のしげるだが、読み聞かせるうちに憎めないかわいらしさに子どもも大人も引き込まれてしまう。 読み聞かせなら4歳ごろからが目安ということで、同じ年頃の主人公しげると自分を重ねて、子どもたちは興味津々になること間違いなしだ。挿絵は多くないが5作品に分かれているため一話一話はそれほど長くなく、読み聞かせの言葉から状況が想像しやすい言い回しで就学前の子どもでも楽しんで聞くことができるだろう。 たまごが大好きで、言い出したら聞かない王さまのお話。「ぞうのたまごのたまごやき」「しゃぼんだまのくびかざり」など、タイトルだけでもわくわくしてしまうよう
