料金改定について 2023年11月より料金が改定されました。 料金改定の同意からお手続きをお願いします。 安房里見氏の祖・里見義実(よしざね)が、相模から野島崎に上陸するとき、「白竜が天に昇るのを見た」という伝説があります。義実の安房での吉兆を示す話です。馬琴は『房総志料』や『安房郡志』に学び、多くの安房の伝説を『八犬伝』に取り入れています。 馬琴はその場面を下絵に描き、柳川重信(やながわしげのぶ)に肇輯(じょうしゅう)の挿絵を描かせました。伝説では白竜ですが、丸々と太った鯉にまたがり、現代の劇画を思わせる構成で絵枠から突き出る勢いの義実が描かれています。鯉は「魚へんに里」。鯉は里見家の魚なのです。駄洒落好きな江戸っ子を喜ばせる工夫がされています。 では馬琴は、なぜ地方武士にすぎない安房里見氏を描いたのでしょうか。 江戸時代の浄瑠璃や歌舞伎では徳川幕府批判が取り入れられ、その面白さが人気を