経済成長の源泉といえるイノベーションをめぐる環境に暗雲が立ち込めている。企業は収益環境がなかなか改善せず、研究開発費についても抑制する動きが続いている。また、政権交代による「企業」から「個人」の政策シフトの中で、科学技術予算の縮減措置が取られた。2010年の日本経済は経済的に最悪の時期を脱し、ゆるやかに回復していくとみられているが、科学技術に対する投資が抑制され、中長期的な日本経済の活力に対して懸念する声が広まっている。このような厳しい状況の中で、企業はイノベーション活動に対してどのようはスタンスで臨むべきか? 私はそのキーワードとして、「オープン化」と「グローバル化」の2つを挙げたい。 求められるオープンイノベーション戦略の再構築 (1)外部化したプロジェクトの顧客かサプライヤーとなること。 (2)外部投資家も入れたスピンアウトビジネスとすること。 (3)遊休知財の効率的な活用を図ること
