“まちを豊かにしたい”というとき、昔はまちの中心部に大きな施設を建てていた。目新しくて面白い施設がひとつできると、その周りに活気が生まれ、人々が集まって来る。もちろん今も、そのやり方は十分に通じる。ただ、そのやり方ができる地域とできない地域があるのは明白だ。お金や土地の問題など、様々な問題が生じてくる。 住民主体による地域環境や価値を維持、向上させる取り組みのことを「エリアマネジメント」というが、2016年11月、公共空間の活用をテーマに「エリアマネジメントシンポジウム2016 in 福岡~九州からの発信~」が福岡で開催された。九州や山口県でまちづくりを行なっている人たちを招き、事例の紹介や課題共有を行う内容だ。 今、日本は人口の減少に加え、近年では全国的に都心回帰の動きが見られるなど、地方が抱える課題はますます深刻になっている。その中でも福岡市は、平成22年10月~平成27年10月の人口