3年前の冬。20歳のとき、わたしはクラウドファンディングをした。 「日本一周をするので援助して欲しい」 なんとも厚かましさ極まりない企画であった。 当時(今もだが)、そんな厚かましい援助依頼を発信する度胸は持ち合わせていなかった。つまりやりたくなかった。どうしてもやりたくなかったのだ。もう、なんとしてでも避けたかった。 しかし、仕事だったのでやるしかなかった。仕事といっても、インターンの企画である。 LIGという会社でインターンをしていた学生(当時)のわたしは、日本一周しながら温泉取材をすることになったのだった。クラウドファンディングは、企画自体のPRにつながる。ファンも増える。援助もしてもらえる。 やらない理由はなかった。わたしにはお金も人気もなく、会社もそんな学生のわたしに投資するほど暇でないのだ。 結論を言えば、わたしはクラウドファンディングに成功し、多大な援助と愛に背中を押してもら