厚生労働省は23日、今年度の最低賃金改定の答申状況をまとめた。改定額は全国平均で823円(時給)と初めて800円台となり、平均引き上げ額は前年度比7円増の25円。時給で表示するようになった2002年度以降最大の引き上げで、政府が掲げる3%引き上げに相当する数字になった。 厚労省によると、改定後の額が最も高いのは東京都の932円。次いで神奈川県930円。静岡、兵庫県が新たに800円台となり、大都市圏の7府県が800円台になった。 前年度は最も低く600円台だった沖縄県や宮崎県も21円の引き上げで714円となり、全都道府県が700円台に乗った。 今年度は中央最低賃金審議会が示した引き上げの目安額を1円超えて引き上げた県が埼玉、兵庫、高知、島根など6県あった。大都市圏、地方都市とも「上積みしないと労働力を確保できない」との事情があったという。 東京都の最高額に対する宮崎、沖縄両県の最低額