「マイスモールランド」 2022年5月13日(金)池袋シネマ・ロサにて。午後12時20分より鑑賞(シネマ・ロサ2/D-8) ~静かな怒りの炎がそこにはある。在日クルド人少女の苦境 「国家を持たない世界最大の民族」と呼ばれるクルド人。日本でも埼玉県の川口市などを中心に、トルコから逃れてきたクルド人約2000人が暮らしている。だが、迫害から逃れて日本に来ても、彼らが難民認定されることはほとんどない。 川和田恵真監督の商業映画デビュー作「マイスモールランド」は、そんなクルド人の現状を17歳の1人の少女の目線で描いた作品だ。川和田監督は大学卒業後、是枝裕和監督が率いる映像制作者集団「分福」に在籍し、是枝作品の監督助手などを務めてきた。彼女自身がイギリス人の父親と日本人の母親を持つことから、自身の経験もこの映画に投影されているのではないかと思う。 映画の冒頭、クルド人の盛大な結婚パーティーの様子が描