平知盛・最期の言葉「見るべき程の事をば見つ」 自害にあたり、知盛は碇を担いだとも、鎧を二枚着てそれを錘にし、「見るべき程の事をば見つ。今はただ自害せん」と言い残して入水したとも言われている。共に入水後遺体となるか、あるいは生きたまま浮かび上がって晒し物になるなどの辱めを受けるのを避ける心得である。 これに想を得た文楽及び歌舞伎『義経千本桜』の「渡海屋」および「大物浦」は別名「碇知盛(いかりとももり)」とも呼ばれ、知盛が崖の上から碇と共に仰向けに飛込み入水する場面がクライマックスとなっている。 Wiki(平知盛:たいらのとももり) 知盛(Wiki) なんとも凄惨かつ透徹した言葉です。ここに「見つ」という言葉は英語でいう現在完了形であり、彼の見た物がどんなに凄惨な現実だったかを雄弁に語るものでしょう。「コンサイス日本人名事典」(三省堂)によれば平知盛について 1151-1185 平清盛の4男。