アメリカ南部のオクラホマ州で発生した巨大な竜巻について、専門家は「竜巻の渦が大きくなると中では複数の竜巻が発生することがあり、被害を拡大させた可能性が高い」と指摘しています。 竜巻の発生メカニズムに詳しい防衛大学校の小林文明教授によりますと、アメリカの中西部は、この時期北西から強い寒気が流れ込む一方南のメキシコ湾から暖かく湿った空気が流れ込むうえ、地表面が日ざしで熱せられて強い上昇気流が発生するため空気が回転しながら上昇し竜巻が発生しやすいということです。 さらに平野が続き、障害物が少ないため長時間にわたって発達を続けるのも特徴だということです。 そのうえで映像を分析した結果、「上空の積乱雲は巨大で“スーパーセル”と呼ばれる雲とみられる。スーパーセルができると竜巻は直径が数百メートルと特に大きく発達する。渦が大きくなると中では複数の竜巻が発生することがあり、被害を拡大させた可能性が高い」と