科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業において、東京大学 大学院工学系研究科の香取秀俊教授と理化学研究所 香取量子計測研究室の高本将男研究員らは2月10日、「次世代時間標準『光格子時計』の高精度化に成功」したことを発表した。新聞などでも多く取り上げられている発表ですごい研究のようだが……なるほど分からん! リリースを読めば、何やらものすごく精密な時計を作るための重要な基盤技術ができたとのこと。そこで少し調べてみることにした。参考文献にあった「理研の博士に聞いてみよう」を読んでみると、多くのヒントが隠されている。 そもそもこの世界は、重力によって時間の進み方が異なる。例えば山頂など標高の高い場所に比べ、山のふもとなどの標高の低い場所では時間がゆっくりと進む。家の中でも、2階にいる人に比べて1階にいる人の時間の方が非常にわずかではあるがゆっくりと進んでいるのだそうだ(参考:「理研の博