The ruins of a hospital in the Donetsk region on Sept. 12. Photographer: JUAN BARRETO/AFP ウクライナ・ハルキウ州の要衝イジュームからロシア軍が撤退を急いでいた10日、モスクワでは花火が上がった。もちろん敗走を祝ったのではない。「モスクワの日」の祝賀イベントの一部だったのだが、これほどプーチン政権が敗北を全く予期していなかったことを示す例もないだろう。日常通りを装いつつ、侵略戦争を遂行しようという試みは、最初から失敗する運命にあった。 ウクライナ軍は数日のうちに、ロシア軍をハルキウ州から撤退させた。奪還した面積で言えば約2500平方キロメートルで、ロシア軍が先週までに掌握した国土の12万5000平方キロメートルに比べるとまだ小さく、大きな勝利には映らないかもしれない。それでもウクライナと西側諸国が喜ぶの