「地元のスーパーマーケットとして、大手がやらないことも担っていかなければいけない」 本州と四国を結ぶ淡路島でスーパー8店舗を運営する「マイ・マート」(本社・兵庫県洲本市)の橋本琢万社長は、ずっとそう考えてきた。その中の一つが、2017年3月中旬から島内を走らせている移動スーパー「とくし丸」の事業だ。 「とくし丸」は、12年、日常の買い物が困難な「買い物弱者(買い物難民)」を支援しようと、同名の企業「とくし丸」(本社・徳島市)が始めた。地元の商店がなくなったり、交通手段がなかったりしてなかなかお店まで行けない人たちに、移動販売車での買い物を楽しんでもらう一方、定期的に訪問することで地域の「見守り隊」としての役目も果たすのが狙いだ。 具体的には、「販売パートナー」と呼ばれる個人事業主が、冷蔵庫を備えた専用の軽トラックに商品を載せて、地域の顧客を回って販売する。商品は、同社の「エリア本部」