このコーナーについて 人間中心設計推進機構(HCD-Net)は「人間中心設計」を効果的に商品、サービスやシステムの企画・開発に導入できるよう、公の立場で研究、人材育成などの社会活動を行っていくNPO団体です。 「HCD-Net通信」では、理事長の黒須正明氏と副理事長の山崎和彦氏をはじめとする筆者が、HCDやHCD-Netに関連する話題をお送りします。
「IA」という言葉が、Web業界の中で皆さんに認知されるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。ここで言うIAとは「情報アーキテクチャ」のことを指します。 Webサイトを構築する上で、欠かせないのがこの情報アーキテクチャだと言われてます。簡単に言うと、Webサイト全体の設計図であり方針です。その設計図や方針を具現化するためには、やはり伝えるための手段が必要になります。 この連載では、伝えるための手段としてのツール紹介や、伝えるために必要なヒントを中心に、Webサイト構築に関わる方々に有益な情報をお届けします。 IAについて 「IA」そのものについての説明は割愛しますが、ひと口に「IA」と言っても以下の2つの意味があります。 Information Architecture:情報アーキテクチャ(分野) Information Architect:インフォメーションアーキテクト(スキル) とくに
久保隅 綾氏大阪ガス株式会社 大阪ガス行動観察研究所 主席研究員人間が無意識に行う行動を観察し、Webサービスやアプリの改善に活用する。こうしたユーザー中心のデザイン手法は、Webの世界で広まりつつある。今回は、行動観察の手法がビジネスにどのように応用できるのか、行動観察活用について研究・開発を進める、大阪ガス行動観察研究所の主席研究員である久保隅綾氏に、行動観察とは何か、エスノグラフィーやUXとの関係、具体的な事例などについて教えていただいた。 普段意識していない潜在的な領域を掘り下げる――まず行動観察手法とは具体的にどのようなものか教えてください。 大阪ガスの行動観察は、現場の観察からお客様の実態を捉え、商品やサービスの提供価値を作る手法です。サービス現場の生産性向上というテーマもあり、たとえばお客様向けのショッピングの新しい経験や価値を作るためにショップ(店舗やWebサイト)の導線を
ユーザーエクスペリエンス(UX)デザインの世界に身を置くわれわれにとっては、いまや心浮き立つような時代となった。UXの価値はますます広く認められるようになり、次々に生まれる新たなテクノロジーやメディアを超えたトレンドは、UXデザインの実践面で飛躍的な進化を生み出す土壌を整えつつある。 私自身、新たなチャレンジの数々に見舞われてあやうく安全圏から押し流されそうになりながらも、インフォメーションアーキテクトとしてはそれらを大いに楽しんでいる。これまでに、ソーシャルソフトウェアやリッチユーザーインターフェースをデザインしたり、モバイル検索の未来についてのシナリオを描いてみたり、いろいろなチャネルやアプリケーションにまたがるようなUXを設計してきた。するとそのうち、VIPルームの“エラい人たち”に自分のアイデアをご理解いただこうと苦心する場面が次第に増えつつあることに気づいた。 そんなわけで、私は
顔の見えにくい漠然とした「ユーザー」ではなく、あたかも実在する人物のように具体的に記述されているので、ペルソナシートを読めば、その人が何を期待してどのようにウェブサイトを訪れ、どのように見るページを選んでいるかなどを、具体的かつ体系的に深く理解できる。 ユーザーが「できること」だけではなく「したいこと」を見つける「ユーザーにとって使いやすいサイトを設計したければ、ユーザビリティテストで十分だ」と考える人もいるかもしれない。確かに、ユーザーが「できること」「できないこと」「しやすいこと」「しにくいこと」に関しては、いわゆるユーザビリティの領域でカバーできていた部分だ。しかし、ユーザビリティでは、ユーザーがそれを望んでやっていることかどうか、つまり「したいこと」「したくないこと」あるいは「してほしいこと」「してほしくないこと」を理解することは難しい。 それに対してペルソナは、架空とはいえ、あた
僕は、普段はインフォメーションアーキテクトとして情報アーキテクチャ設計やユーザー経験デザインのプロジェクトに関わったり、プロデューサーとしてプロジェクトを統括する立場に立ったりしています。このコラムでは、僕自身の経験や情報アーキテクチャ分野での議論から、主にWebプロジェクト一般に関わるような課題や考え方を紹介していきたいと思います。 まず、第1回のテーマとしては、僕が代表を務める株式会社コンセントの体制を例にしながら、「情報アーキテクチャ」という考え方がどういうものなのかを紹介します。 そもそも情報アーキテクチャとは何か情報アーキテクチャは、簡単に言ってしまえば情報のつなぎ方のデザインです(図1)。世の中には、平面上のデザイン(グラフィックデザイン)、操作画面のデザイン(GUIデザイン)、主に製品の形のデザイン(プロダクトデザイン)など、さまざまなデザインが存在しますが、情報アーキテクチ
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