死刑判決確定後に再審で無罪になった福岡県大牟田市の免田栄さん(83)が、冤罪によって国民年金加入の機会を奪われたとして総務省の年金記録第三者委員会に国民年金受給資格の回復を申し立てていた問題で、国から「取り扱い事案に該当しない」と申立書一式が返送されたことが3日、明らかになった。 免田さんは「社会で働いていれば当然、保険料を納めていて年金をもらえたはず。その権利を奪ったのだから、私の人権が侵害された。これから同じような例が出ることも考えられ、ひとつの道をつけるためにも、正式に裁判したい」と語った。 これについて、東京都内の弁護団関係者は「免田さんは高齢で裁判が長期化する可能性もあり、最終的に手段がなければ、裁判に踏み切ることも視野に入れて協議したい」といっている。同関係者によると、第三者委員会の回答は6月29日に免田さんの代理人の弁護士あてにあったという。 免田さんは、国民年金制度が