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  • 読書メモ:『J・S・ミルと現代』&『一冊でわかるJ・S・ミル』 - 道徳的動物日記

    来週に中公新書の『J・S・ミル』が出版されるし*1、表現の自由論を勉強したり『経済学の倫理学』を読んだりしたことで最近はまたミルに触れる機会が増えてきたので*2、中公新書の予習というか前夜祭的な感じで岩波新書とオックスフォードのVery Short Introductuion (日本ではかつては「一冊でわかる」シリーズとして翻訳されていた)でミルを扱ったものをそれぞれ読んだ次第。 J.S.ミルと現代 (1980年) (岩波新書) Amazon John Stuart Mill: A Very Short Introduction (Very Short Introductions) 作者:Claeys, Gregory Oxford Univ Pr Amazon 前者は1980年に出版しされた岩波新書であり、時代的な背景もあってかマルクスがやたらと登場してくるところが特徴的(フロイトなんか

      読書メモ:『J・S・ミルと現代』&『一冊でわかるJ・S・ミル』 - 道徳的動物日記
    • 社内re:capでAWSの進化の話と、少しエモい話をしてきました - プログラマでありたい

      所属する会社のグループ全体で、3週連続でAWSのre:Inventのre:capするということで、アンバサダーとして登壇してきました。登壇者の中で一番の高齢者層だったので、新サービスの発表についてでなく、昔話からの振り返り的な話をしています。 S3の歴史からみる「強力な書き込み後の読み取り整合性」について テーマに選んだのが、2020/12/03に発表されたS3の「強力な書き込み後の読み取り整合性」についてです。個人的には今回の新サービスの発表の中で、一二を争うくらいの凄い改善だと思うものの、なかなかその凄さが伝わっていないのかなと思います。ということで、歴史的な経緯から。 結果整合性 はじめは結果整合性から。US Standardリージョンという耳慣れない言葉と一緒に紹介しています。いずれは最後に書き込んだ値になるけど、読み込むタイミングによっては最新の情報ではないかもというのが結果整合

        社内re:capでAWSの進化の話と、少しエモい話をしてきました - プログラマでありたい
      • 【翻訳希望!】『資本主義の倫理学』 - 道徳的動物日記

        The Ethics of Capitalism: An Introduction (English Edition) 作者:Halliday, Daniel,Thrasher, John Oxford University Press Amazon さきほどの記事で書いたように、この4月は引越しに伴う作業と会社の仕事とでなかなか読書・執筆の時間が取れなかった。……とはいえ、そんななかで日々の楽しみを提供してくれたのが、The Ethics of Capitalism : An Introduction (『資本主義の倫理学:入門』)。 出勤前や会社の仕事が終わった後などに時間を見て1章ずつ読んでおり、まだ11章と12章も読んでいないのだけれど、どの章も議論の内容が実に明晰に整理されていて、読むたびに思考や気持ちがスッと落ち着いていった。常々思うのだが、良質な哲学書や入門書・解説書って鎮静

          【翻訳希望!】『資本主義の倫理学』 - 道徳的動物日記
        • 「独学」がダメな理由(『啓蒙思想2.0』読書メモ⑧) - 道徳的動物日記

          啓蒙思想2.0―政治・経済・生活を正気に戻すために 作者:ジョセフ・ヒース NTT出版 Amazon どうやって正気を取り戻すかを考えるとき、合理的思考の根本的な特徴をおさらいしておくことは役に立つ。時間がかかる。注意力が求められる。言葉に基づいている。意識的。非常に明示的。またワーキングメモリに依存しているせいで活動が妨げられやすい。したがって、論理的思考の中間段階をメモ書きするといった外部化から恩恵を受ける。どうしてこの思考様式がすっかり環境に支配されてしまっているのかは分かりやすい。スピードという単純な問題だ。理性の遅さについて考えてみよう。ある考えや主張はかなり簡単なものでも、説明するのに優に一〇分から一五分はかかる。しかも教室という恵まれた環境の外で、きちんと座って、何かを説明する人に耳を傾けるよう強いられること(リモコンでチャンネルを変えたり、フェイスブックをチェックしたり、話

            「独学」がダメな理由(『啓蒙思想2.0』読書メモ⑧) - 道徳的動物日記
          • 「停滞する日本経済は多くの人が思うより好調だ」と英経済誌が評価する理由(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース

            低迷する日本経済を憂う声は多い。だが、当初は批判的だった世界の経済学者が、「長期停滞」状態にある日本経済は思うより合理的であり、持続可能な状態だと再評価している。その理由とは──。 【画像】「先進国は経済成長を追い求めるな」と説く有名学者 日本に起きた「不思議な現象」「もっとも決定的な繁栄の証はどんな国においても、その住民数の増加である」 アダム・スミスは1776年、『国富論』にそう書いた。その後、デヴィッド・リカードとトマス・マルサスは、食糧の供給が追いつくかどうかをめぐって激しく応酬し合った。そして1937年までにはジョン・メイナード・ケインズが「将来の人口減少が経済に悪影響をもたらす」と警告していた。 日本はこの問題における“炭鉱のカナリア”である。1980年代の日本経済の繁栄は世界を震撼させた。しかし1990年代にバブルがはじけると、国の負債がふくらみ、デフレーションが始まった。欧

              「停滞する日本経済は多くの人が思うより好調だ」と英経済誌が評価する理由(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース
            • ノア・スミス「新しいマクロ経済学:「みんなにお金あげろ」」(2020年12月6日)

              [Noah Smith, “The new macro: ‘Give people money‘”, Noahpinion, December 6, 2020] 今回の苦境では経済理論は主役をおりている この前 Twitter でジョークをつぶやいた.この10年でマクロ経済学がどう変わったかってネタだ: ・2010年のマクロ経済学: 「確率的均衡を定義する要因は右のとおりである―――消費経路(…),物価(…),賃金(…),政策の各種変数(…).政策変数には次のようなものがある(以下略)」 ・2020年のマクロ経済学: 「みーんなにお金あげろー.みーんなにお金あげろー.みーんなにお金あげろー.みーんなにお」 もちろん,学術的なマクロ経済学をやっている人の誰一人として,ただひたすら文字通り「みーんなにお金あげろー」と叫ぶばかりの理論系論文を公表してなんかいない.でも,政策の水準では,〔2008

                ノア・スミス「新しいマクロ経済学:「みんなにお金あげろ」」(2020年12月6日)
              • ララビアータ:マルクス主義 - livedoor Blog(ブログ)

                マルクス主義について、論争史的に論じてみることにする。わが国では、マルクス主義の理論的研究の歴史が厚いにもかかわらず、冷戦終結以後ほとんど顧みられなくなっているという現実がある。一般にこれは、我が国の思想史一般に言える傾向であり、次々になりゆく勢いにつれて流行を追うあまり、伝統とか正統というものが形成されず、以前に論じられた論争も結論も見ずにただ忘却されてしまうことになる。せっかく江戸時代に議論されてきた儒教の伝統が、明治になってほとんど顧みられなくなったようなものである。今日、マルクス主義が再び脚光を浴びつつあるが、そこでも以前に論争の的になった問題圏が忘却されているように見えるので、あらためて論争史的に議論してみたい。 順不同でこれまで論じられたことのある問題を列挙してみよう。 1) 何故「社会主義革命」が、マルクスの予言したように先進諸国で起こらず、後進地域においてのみ成功したのか?

                • 読書メモ:『AI時代の労働の哲学』 - 道徳的動物日記

                  AI時代の労働の哲学 (講談社選書メチエ) 作者:稲葉振一郎 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2019/09/11 メディア: Kindle版 人工知能と労働の哲学、といえば「人工知能が発達してシンギュラリティを起こして人間を凌駕する存在になる」ことを前提として、そこから「社会の生産性がすごくなるので人間は働かなくて良くなりみんなが好きなことをして生きていけるようになる」的な楽観論か「仕事を人工知能に代替されることない一握りのエリート階層の人間と、仕事を奪われて失業してしまう大多数の底辺階層の人間とに分かれてしまう」的な悲観論のどっちかを唱える、というのがありがちだ。流行りのベーシックインカムなんかも、前者の場合には人間が好きなことをして生きていけるのを保証するというポジティブなイメージで描かれるが、後者の場合は底辺階層の人間たちが最低限の生活を過ごせるようにするためにお情けで与えら

                    読書メモ:『AI時代の労働の哲学』 - 道徳的動物日記
                  • リカードウ(英 1772-1823) 本【著作(翻訳)ブックリスト一覧/リンク(Amazon)】 - 日々是〆〆吟味

                    デイヴィド・リカードウ(Ricardo, David) デイヴィド・リカードウ(Ricardo, David) リカード著作リンク一覧 リカード著作一覧 Wikipedia リカード著作リンク一覧 経済学および課税の原理(『経済原論』 堀経夫 訳. 岩波書店, 大正10  → 上,下, 弘文堂書房, 1928 → 『名著研究文庫』 河出書房, 昭13 → 『改造選書』 改造社, 1948 / 『岩波文庫』 小泉信三 訳. 岩波書店, 昭和3 → 『経済学古典叢書 第4巻』 岩波書店, 昭和5  → 『岩波文庫』  岩波書店, 昭和23  → 改訂版 上巻 岩波書店, 1952 下巻 岩波書店, 1952 → 『名著/古典籍文庫』 一穂社, 2004 / 吉田秀雄 訳 『世界大思想全集 第63巻』春秋社, 昭和7 /  『古典経済学叢書』吉田秀夫 訳. 春秋社, 1948 → kindle

                      リカードウ(英 1772-1823) 本【著作(翻訳)ブックリスト一覧/リンク(Amazon)】 - 日々是〆〆吟味
                    • 「日本アカデミズムのなかのマルクス経済学」摂南大学・八木 紀一郎 | 論壇

                      1.日本アカデミズムのなかのPolitical Economy 日本の大学におけるマルクス経済学はどうなったのかというのが編集部からの問いかけであるが、これに答えるのはなかなか難しい。というのは、現在では1950年代から60年代のように、「マル経」(マルクス経済学)と「近経」(近代経済学)という二つの経済学がはっきりと分かれて対峙していた時代とは大きく状況が変わっているからである。また、「マルクス経済学」ということでどのような特徴をもった経済学を考えるのか、あるいは「マルクス経済学」にこだわることにどれほどの意義があるかについての見解も、「マルクス経済学者」とみなされる経済学者自身をとってもまちまちだからである。 筆者自身の見方を説明する前に、通常マルクス経済学者の中心学会とみなされ、現在でも800人近い会員を擁している「経済理論学会」(註1)が現在自らをどのように規定しているかを見ておこ

                      • 米国屈指のベンチャーキャピタリストが謳うテクノ楽観主義を読み解く|Masato_PartnersFund

                        はじめにPartners Fund中村です。1か月弱前に米国屈指のVCであるAndreessen HorowitzのAndreessen氏が一つの投稿をしました。そのタイトルは「テクノ・オプティミスト・マニフェスト」。記されているのは、この時代においてテクノロジーの進歩を称賛し、人がどうテクノロジーと向き合うべきかという信念。賛否両論あると思います。ですが、一つ言えるのはAndreessen氏は考え抜いてこの信念に辿り着いたということと、それが疑いの余地のない輝かしい多くの業績(とその裏にあった苦悩)に裏打ちされているということ。 文章は長く、教養の厚みが凄すぎて難解なところもあるので、今回解説付きの翻訳文を作成してみました。プロフェッショナルとして、どう思想的なポジションをとるか一つに参考になれば幸いです。 本文:テクノ・オプティミスト・マニフェスト(前書き、あとがきは割愛。解説は各章の

                          米国屈指のベンチャーキャピタリストが謳うテクノ楽観主義を読み解く|Masato_PartnersFund
                        • モラルを捨てたら儲かるか?『不道徳な経済学』読書会【闇の自己啓発会】|ひでシス

                          闇の自己啓発会は4月25日、『不道徳な経済学』読書会を行いました。初の完全リモート読書会ということで、当初は「いつものように話せるのか?」との懸念がありましたが、やってみると普段と同じ感覚で話すことができました。今回は、コロナ自粛中に考えたこと、ネオリベラリズム、コミュニティについてなど、色々な話題が展開。その模様を紹介していきます! ■参加者一覧役所【暁】 編集者。外出自粛中にしているゲームは、プチデポット『グノーシア』。 【木澤】佐登志 文筆家。外出自粛中に見ているアニメは『ミッドナイトゴスペル』。 【江永】泉。外出自粛中にプレイ動画を視聴したホラーゲームは『GO HOME』。 【ひで】ひでシス。外出自粛中に作ったWebアプリは Magwatta ■外出自粛中、どう過ごしていますか?【ひで】 皆さん、コロナ自粛はどうですか? う〜ん、僕は自分のことを引きこもりって思ってはいましたが、こ

                            モラルを捨てたら儲かるか?『不道徳な経済学』読書会【闇の自己啓発会】|ひでシス
                          • 資源の呪いとグローバリズムの罠 - ゆとりずむ

                            こんにちは、らくからちゃです。 ずいぶん日も短くなってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。仕事は相変わらずお腹一杯ですが、こんなときこそ気分転換に読書の秋を決めてやるぜ!と会社の近所の図書館でシコタマ本を借りてきました。 読書の秋なので、だなさんと二人で本を。 2人の好みが如実にあらわれたチョイスで説明しなくてもどっちがどっちのかすぐわかるー!🤣 pic.twitter.com/izqeQomiFt — くるんちゅ (@kurunchu0602) October 4, 2019 あ、ちなみに右です(笑)。 実用的なものもあったのですが、「これからはアフリカの時代だべ(☝ ՞ਊ ՞)☝勉強するっぺ(́◉◞౪◟◉)」なんて、軽いノリで借りた本が非常に興味深い内容だったので、感想文でも書いてみたいかと思います。 喰い尽くされるアフリカ 欧米の資源略奪システムを中国が乗っ取る日 作者: ト

                              資源の呪いとグローバリズムの罠 - ゆとりずむ
                            • ビル・ミッチェル「MMTと『力関係』について- Part 1」(2021年5月6日)

                              Bill Mitchell, “MMT and Power – Part 1”, Bill Mitchell – Modern Monetary Theory, May 6, 2021 「現代貨幣理論(MMT)には、〔制度的な〕力関係(power relations [1] … Continue reading )の理論がないので欠陥がある」という言説をよく目にする。批判者の中には、このことを、「MMTにはインフレの理論もない」という主張に結びつけて語る人もいる。 そして、そうした力関係がどのようにしてインフレを引き起こすのかを理解していないのであれば、MMTはインフレに対する解決策を提案することができないとして、雇用のバッファー・ストック(緩衝在庫)などの概念を非難し始める。これらの批判は、政策論争の保守側からではなく、いわゆる「左派」からのものである。もっとも、このような中傷をしている

                                ビル・ミッチェル「MMTと『力関係』について- Part 1」(2021年5月6日)
                              • ケアの倫理と二層理論/「アイデンティティ哲学」がつまらない理由 - 道徳的動物日記

                                link.springer.com ヘルガ・クーゼ、ピーター・シンガー、モーリス・リカードによる共著論文 "Reconciling Impartial Morality and a Feminist Ethic of Care" (「公平な道徳と、フェミニストによるケアの倫理を調和させる」)を読んだのでメモ的に内容を記録。 この論文では、公平さや抽象性や客観性を重視する「正義」の倫理に対する、当事者同士の関係性や文脈依存性や主観性を重視すべきだと強調する「ケア」の倫理による批判が取り上げられながら、「けっきょく道徳は公平であるべきか(impartial)、偏ったものであるべきか(partial)」ということが問われる。 この問題に対して著者が提示する解決方法は「二層理論」だ。日々の生活や現場における直観レベルの道徳は偏っていて限定的であるくらいの方がうまく機能するので、その観点からすれば「

                                  ケアの倫理と二層理論/「アイデンティティ哲学」がつまらない理由 - 道徳的動物日記
                                • ネオ労働価値説の到来?

                                  「技術の進化と労働」というテーマは、もう10年も前からずっと話題になっているものの、そこで取り上げられる技術が日々アップデートされることもあって、尽きることのない関心を集めている。実はそれぞれの技術がもたらす影響は異なっているかもしれないし、話題になっていない技術が水面下で僕たちの生活を変えつつあるのかもしれないのだけれど、ともあれ、注目ポイントを変えながら「今度こそ人間の仕事がなくなるのではないか」という話が繰り返されている。 目下、もっともホットな話題は「創造的な分野における生成AIの利用が奪う雇用」だろう。具体的にはイラスト生成の分野において、この問題が大きくクローズアップされている。 とりわけ重要なのが、生成AIが学習に用いるデータが、制作者の同意を得たものでない場合、そして、それによって生成されたイラストが、もとの制作物と似たようなものになる場合に、その著作権上の扱いをどうするか

                                    ネオ労働価値説の到来?
                                  • ノア・スミス「アメリカはどうやってソフトランディングを達成したのか?」(2023年12月20日)

                                    大いに待望されていた「ソフトランディング」(軟着陸)が,ふつうなら一筋縄でいかないはずなのに,どうやらアメリカでは達成できそうだという点で,大半の評論家たちの見解は現時点で一致してる――雇用や賃金に痛手を与えずにインフレ率を下げるという難業が成し遂げられそうだ. USスチール買収の件について書こうと思ってたけれど,鉄鋼業の歴史について読むべきものが積み上がってしまってる.そこで,そっちは明日に回さなくちゃいけない.さしあたって,マクロ経済の話を手早くやるとしようか. 大いに待望されていた「ソフトランディング」(軟着陸)が,ふつうなら一筋縄でいかないはずなのに,どうやらアメリカでは達成できそうだという点で,大半の評論家たちの見解は現時点で一致してる――雇用や賃金に痛手を与えずにインフレ率を下げるという難業が成し遂げられそうだ.というか,ぼく個人が「ソフトランディング」と呼んでいただろう結末よ

                                      ノア・スミス「アメリカはどうやってソフトランディングを達成したのか?」(2023年12月20日)
                                    • 長期停滞する日本経済は「多くの人が思うより強い」と英経済誌が評価する理由 | 日本に見る”稀な調整能力”

                                      低迷する日本経済を憂う声は多い。だが、当初は批判的だった世界の経済学者が、「長期停滞」状態にある日本経済は思うより合理的であり、持続可能な状態だと再評価している。その理由とは──。 日本に起きた「不思議な現象」 「もっとも決定的な繁栄の証はどんな国においても、その住民数の増加である」 アダム・スミスは1776年、『国富論』にそう書いた。その後、デヴィッド・リカードとトマス・マルサスは、食糧の供給が追いつくかどうかをめぐって激しく応酬し合った。そして1937年までにはジョン・メイナード・ケインズが「将来の人口減少が経済に悪影響をもたらす」と警告していた。 日本はこの問題における“炭鉱のカナリア”である。1980年代の日本経済の繁栄は世界を震撼させた。しかし1990年代にバブルがはじけると、国の負債がふくらみ、デフレーションが始まった。欧米諸国の多くの人々は、日本は負債を抑え込むことができず、

                                        長期停滞する日本経済は「多くの人が思うより強い」と英経済誌が評価する理由 | 日本に見る”稀な調整能力”
                                      • 「うん、知ってた」の陥穽 - himaginary’s diary

                                        ノアピニオン氏が賞賛し、山形さんやhicksianさんも言及しているが、クルーグマンがアダム・トゥーズ*1の論考にツイッターで噛み付いている。 A somewhat belated response to Adam Tooze's uncharacteristically ill-tempered response to the latest economics Nobel 1/ In large part Tooze is saying that it was all in Bagehot, Minsky and Kindleberger, and that belatedly acknowledging what everyone should have known doesn't deserve celebration. This shows a surprising lack of

                                          「うん、知ってた」の陥穽 - himaginary’s diary
                                        • Interview | 川嶋未来 (SIGH) と観る『ロード・オブ・カオス』 | AVE | CORNER PRINTING

                                          メタルを愛する若者を中心に勃興し、ファントフト・スターヴ教会(ベルゲン)への放火に代表される器物損壊から手を染めた始めた犯罪行為が殺人へと発展、やがてはVarg Vikernes(BURZUM)によって中心人物・Øystein Aarseth aka Euronymous(MAYHEM)が殺害されるという最悪の結末を迎えた1990年代初頭のノルウェイジャン・ブラックメタル。その軌跡とバックグラウンドを紐解くノンフィクション『ブラック・メタルの血塗られた歴史』(マイケル・モイニハン + ディーデリック・ソーデリンド著)を基に、かつて90sブラックメタルの祖・Quorthon率いるBATHORYで演奏した異色の経歴を持ち、Beyoncé、Madonna、METALLICA、THE PRODIGY、RAMMSTEIN、THE ROLLING STONES、SATYRICONらのMVを手がけてきた

                                            Interview | 川嶋未来 (SIGH) と観る『ロード・オブ・カオス』 | AVE | CORNER PRINTING
                                          • 「経済学の考え方」宇沢弘文 - 手探り、手作り

                                            「経済学の考え方」宇沢弘文 岩波新書 1989 季節の変わり目だからだろうか、7月からずっと忙しくしてきたその疲れが出たのだろうか、今週は心身ともに状態がよくなかった。しんどいぜ。今週末はだらだらしよう。 7月から8月上旬にかけてはデルタ株が大流行してたいへんなことになってゐたわけだけれど、8月後半から急速に感染が収束にむかい、10月からすべての行動抑制措置が解除されることになった。収束の理由について、専門家もよくわからないといってゐる。コロナ禍で、専門知や学問の限界ということを痛切に感じる。なぜ東アジアで被害が小さいのかも、いろいろ説が出て来たけれど、結局よくわからないのだよね。 必要にせまられて、8月から経済とかお金に関する本ばかり読んでゐる。同じことを感じる。経済学も、貨幣とはなんなのか、どうすればバブルを防げるのか、どうしたら安定した景気が続き、全体が豊かになるか、よくわからないん

                                              「経済学の考え方」宇沢弘文 - 手探り、手作り
                                            • 世界的投資家に学ぶ『投資を成功させる唯一の方法』 - ミクサの脱社畜計画

                                              Contents 世界的投資家に学ぶ『投資を成功させる唯一の方法』 反学者への道 ブラック・スワンを想定する 金槌を持つ人にはすべてが釘に見える 効率的に知識を習得する 二度読む効用 結論 まとめ 世界的投資家に学ぶ『投資を成功させる唯一の方法』 反学者への道 投資家として成功するためにはどうすればいいのでしょうか? おそらく、投資家なら誰もが考える疑問だと思います。 私はその疑問の答えを見つけるために、世界的投資家に関係する書籍をたくさん読み漁りました。 その結果、彼らにはたった一つ共通している点があることがわかりました。 私たち投資家は、大きく分けて2つのタイプに分類されます。 実証主義者と懐疑主義者です。 実証主義的な投資家は、過去のデータや自分の知識に自信をもっていて、 それに基づいた投資を行うため、そのうち、想定外の事態に遭遇し、資産の大半を溶かす人が多いです。 懐疑主義的な投資

                                                世界的投資家に学ぶ『投資を成功させる唯一の方法』 - ミクサの脱社畜計画
                                              • 「独学」が危険な理由。ジョセフ・ヒース『啓蒙思想2.0〔新版〕』試し読み|Hayakawa Books & Magazines(β)

                                                なぜ私たちは合理的思考を見失ってしまいがちなのか? 好評発売中の新刊『啓蒙思想2.0〔新版〕 政治・経済・生活を正気に戻すために』(ジョセフ・ヒース、栗原百代訳/ハヤカワ・ノンフィクション文庫)より、「正気」を取り戻すためのヒントを紹介します。 ジョセフ・ヒース『啓蒙思想2.0〔新版〕』 どうやって正気を取り戻すかを考えるとき、合理的思考の根本的な特徴をおさらいしておくことは役に立つ。時間がかかる。注意力が求められる。言葉に基づいている。意識的。非常に明示的。またワーキングメモリに依存しているせいで活動が妨げられやすい。したがって、推論の中間段階をメモ書きするといった外部化から恩恵を受ける。 どうしてこの思考様式がすっかり環境に支配されてしまっているのかはわかりやすい。スピードという単純な問題だ。理性の遅さについて考えてみよう。ある考えや主張はかなり簡単なものでも、説明するのに優に10分か

                                                  「独学」が危険な理由。ジョセフ・ヒース『啓蒙思想2.0〔新版〕』試し読み|Hayakawa Books & Magazines(β)
                                                • 「低技能の移民をもっと受け入れよ」と説くノーベル賞受賞経済学者の論理とは? – 橘玲 公式BLOG

                                                  ダイヤモンド社と共同で行なっていた「海外投資の歩き方」のサイトが終了し、過去記事が読めなくなったので、閲覧数の多いものや、時世に適ったものを随時、このブログで再掲載していくことにします。 今回は2021年4月22日公開の「「移民は地域経済にプラス」「格差拡大はグローバリズムが原因ではない」常識を覆す「絶望を希望に変える」ノーベル賞受賞経済学者の理論とは?」です(一部改変)。 ****************************************************************************************** アビジット・V・バナジーとエステル・デュフロは、インドやアフリカなど発展途上国を舞台に、RCT(ランダム化比較試験)を使って経済政策を検証する独創的な研究を行ない、2019年に夫婦そろってノーベル経済学賞を受賞した。バナジーはインド、コルカ

                                                  • アビジット・V・バナジー& エステル・デュフロ『絶望を希望に変える経済学』 - 西東京日記 IN はてな

                                                    2019年にノーベル経済学賞を受賞した2人(マイケル・クレーマーも同時受賞)による経済学の啓蒙書。2人の専門である開発分野だけでなく、移民、自由貿易、経済成長、地球温暖化、格差問題と非常に幅広い問題を扱っています。 著者らが得意とするのはRCT(ランダム化比較試験)を使った途上国での研究で、本書もマクロ経済学の理論に対して、ミクロ的な視点から「本当にそうなのか?」と問い直すものが多いです。 経済成長に関する部分など、意見が分かれる部分もあるかとは思いますが、全体を通じて非常に面白く、刺激的な内容になっていると思います。 目次は以下の通り。 1 経済学が信頼を取り戻すために 2 鮫の口から逃げて 3 自由貿易はいいことか? 4 好きなもの・欲しいもの・必要なもの 5 成長の終焉? 6 気温が二度上がったら… 7 不平等はなぜ拡大したか 8 政府には何ができるか 9 救済と尊厳のはざまで 結論

                                                      アビジット・V・バナジー& エステル・デュフロ『絶望を希望に変える経済学』 - 西東京日記 IN はてな
                                                    • 官公庁が執筆・編纂してGHQ焚書処分となった本~~『国際事情昭和十四年版 世界の動き』

                                                      官公庁が執筆・編纂した書籍は主義主張はせず、事実のみを淡々と書くものだと思うのだが、多くがGHQにより没収・廃棄されている。なぜ焚書されたのか気になって目次を読んでいると、戦後の日本人に知らされてこなかったことが結構書かれている。 今回は昭和十四年に出版された『国際事情昭和十四年版 世界の動き』という本を紹介したい。この本は外務省情報部が世界の情勢を解説するもので、昭和十三年から三年連続出版されていたようだが、十三年と十四年の版が焚書処分されている。GHQがこの本を焚書にした理由はいろいろあるだろうが、ナチスドイツがなぜユダヤ人を排斥したかについて解説している部分は、戦後の日本人には読ませたくなかった部分であると思われる。 139頁以降にナチスのユダヤ人観が詳しく記されているが、長くなるので解説部分は省き、項目だけ転記すると、 (1) ユダヤ人は我利我利亡者であって、ユダヤ人が国家をなし得

                                                        官公庁が執筆・編纂してGHQ焚書処分となった本~~『国際事情昭和十四年版 世界の動き』
                                                      • デジタル封建主義:知的財産権があなたを“テクノ農奴”にするまで | p2ptk[.]org

                                                        以下の文章は、コリイ・ドクトロウの「A profoundly stupid case about video game cheating could transform adblocking into a copyright infringement」という記事を翻訳したものである。 Pluralistic 資本主義(利潤から富が生まれる)から封建主義(地代レントから富が生まれる)への社会の転換が、奇妙な結果をもたらしている。それは、実際の財産(物理的に所有するモノ)に対する権利が、企業の比喩的な「知的財産」の主張によって覆されるケースが増えているのだ。 なかなか理解しにくいかもしれない。まずは利潤と地代について簡単に説明しよう。資本家は設備投資をし労働者に賃金を支払って製品やサービスを生産するその過程で得られる余剰が利潤 だ。つまり、生産的なことを行うために労働者を雇って得られるお金のこ

                                                          デジタル封建主義:知的財産権があなたを“テクノ農奴”にするまで | p2ptk[.]org
                                                        • 近年の積極財政論について:MMT派と主流派の異同 | 研究プログラム | 東京財団政策研究所

                                                          筆者は、今年2月の本欄にMMT派の信用創造論に関する論考を掲載したが[1]、その後も東京大学経友会(東大経済学部のOB会)などから依頼されて、MMT派の信用創造だけでなく積極財政論の評価も加えた講演を行なっている(MMTに関しては注目度が高い一方で、その正体は不明ということで、解説への需要が高いようだ)[2]。実は、MMT派の積極財政論のエッセンスは「自国通貨建ての国債はデフォルトしない」というほぼ自明の命題から、「だから財政赤字に限界はない」という根拠のない主張を導くものであり、真剣な論評に値するものではない。しかし同時に、①政府の予算制約を過度に強調する従来のマクロ経済学主流派の主張には行き過ぎがあり、②近年は金融政策がゼロ金利制約に服する下で、財政出動の必要性を訴える声が主流派経済学者の間でも高まってきたのは事実である。そこで以下では、近年のマクロ経済思潮の変化を振り返りつつ、MMT

                                                            近年の積極財政論について:MMT派と主流派の異同 | 研究プログラム | 東京財団政策研究所
                                                          • マーケティングは大学一卑しい分野:ロバート・シラー – The Financial Pointer®

                                                            「1つ考えてみたいのは、あまり交流はないのだけど存在する、ビジネス・スクールのマーケティング講座だ。 彼らは大学全体の中で、最も名声の低い講座だろう。 なぜなら、彼らは人々にタバコをを吸わせたり他のことをさせるために、魂を売っているからだ。」 シラー教授があるNPOでのインタビューで、極めて率直な「印象」を述べている。 私企業の利益のためなら魂を売るのもいとわない人がいる、マーケティングという営みに対し、半ば率直に軽蔑の気持ちを述べたのだ。 気さくな人柄だからこそ口にできる悪口である。 こうした「印象」はタバコ広告に限らず、多くの場面で多くの人たちが共有するようになっている。 巨額プロジェクトや政治の裏で広告代理店やSNSが凡人のモラルを超えた行動をとっているとの疑惑が絶えない。 シラー教授は、たとえトランプ大統領をこき下ろしていても、大統領のもつ経済効果はフェアに評価する。 教授のすごい

                                                              マーケティングは大学一卑しい分野:ロバート・シラー – The Financial Pointer®
                                                            • 試験勉強でつかんだマルクスの「本領」:私の謎 柄谷行人回想録⑤|じんぶん堂

                                                              記事:じんぶん堂企画室 マルクス『資本論』の初版本(1867年) 書籍情報はこちら ――前回は東大駒場寮時代のお話を伺いました。午前10時まで寝ていたということは、寮では先輩たちと夜中まで議論するような生活ですか? 柄谷 いや、本を読んでいた。誰かと一緒ではない。ひとりですよ。一番よく読んでいたのは、マルクス経済学者の宇野弘蔵です。ブント系は宇野を読むものだと聞いてたからだと思うけど、『経済原論』など、入学して早速買いましたね。マルクス主義について通俗的には知っていたけど、初めてマルクスについて考えた。マルクスの本領は『資本論』なんだと、宇野を通じて知った。 経済学者の宇野弘蔵 ――62年、経済学部に進みます。宇野弘蔵は58年に東大を退官していますが、当時は弟子の鈴木鴻一郎が教えていますね。宇野派の経済学を学ぶのが目的ですか? 柄谷 勉強しないでいいからです(笑)。当時、文科一類からは基本

                                                                試験勉強でつかんだマルクスの「本領」:私の謎 柄谷行人回想録⑤|じんぶん堂
                                                              • 書評 「技術革新と不平等の1000年史」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                                                技術革新と不平等の1000年史 上 作者:ダロン アセモグル,サイモン ジョンソン早川書房Amazon技術革新と不平等の1000年史 下 作者:ダロン アセモグル,サイモン ジョンソン早川書房Amazon 本書はダロン・アセモグルとサイモン・ジョンソンという2人の経済学者による「技術革新がどのような社会的経済的影響を与えるか」を語る一般向けの本になる.議論の焦点はまさに今大きな展開をみせているAI技術が私たちの社会や経済にどのように影響するのか(テックジャイアントが言うような楽観的な予測を信じていよいのか)というところにある. アセモグルはこれまでジェイムズ・ロビンソンと組んで,歴史的な自然実験という視点から国家や社会がどのような道をたどるか(どのような制度のもとで持続的経済成長が可能になるのか)を語る「国家はなぜ衰退するのか」「自由の命運」を書いてきた.本書のテーマはこれらの著作より狭い

                                                                  書評 「技術革新と不平等の1000年史」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                                                • ホール『都市と文明』II-1:工業技術イノベーション都市の理論なんだが、何も言ってないに等しい。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

                                                                  Executive Summary ピーター・ホール『都市と文明 II』は、産業イノベーション都市の理論のはずだが、まず冒頭にある産業イノベーションや都市立地の理論のまとめがあまりに雑でいい加減であり、したがってその後の各種都市の記述にとってのフレームワークを提供できていない。おかげでその後の長ったらしい都市紹介は、長いだけであまり整理されないまま。 さらに記述は都市そのものと関係なしに、蒸気機関の話だったり各種文化産業の話だったり。そして結論も、イノベーションは周縁部で起きて、そこにある自由と周縁的な人びとや移民がチャンスを与えられたときに生じる、といった非常に一般的なものとなっていて、長々とした都市の歴史記述の意義はなおさらはっきりしない。結局、これだけの長さを読んであまりそれに見合う知見が得られたとは言いがたく、本として成功しているとは思えない。 前回の続きです。 ピーター・ホール『

                                                                    ホール『都市と文明』II-1:工業技術イノベーション都市の理論なんだが、何も言ってないに等しい。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
                                                                  • 連載「21世紀の資本主義論・序説」、第2回を公開します!|吉原直毅

                                                                    【本連載について】                             日本を覆う閉塞感の、半端ない増大。その根源を問うことは、資本主義の原理的な仕組みを問うことでもある――。21世紀を生きる私たちにとっての資本主義論の構築を目指し、これから半年ほどにわたって、経済学者の吉原直毅さんが随時連載していきます。ご愛読を!                なお、本文において〔ⅰ〕のようにローマ数字を付した用語には、本稿末尾にその解説を付してある。             (筑摩書房編集部) 第2章 資本主義の基本的定義 2.1 近年の「資本主義の危機」論 ■日本経済新聞による資本主義の「第3の危機」論 2022年元旦の「日本経済新聞」第1面に「資本主義 創り直す」という大見出しが付された記事が掲載され、「資本主義が3度目の危機に直面している。成長の鈍化が格差を広げ、人々の不満の高まりが民主主義

                                                                      連載「21世紀の資本主義論・序説」、第2回を公開します!|吉原直毅
                                                                    • 【翻訳】 経済学はなぜ重要なのか|ブランコ・ミラノヴィッチ インタビュー|未厨伯(みくりや はく)

                                                                      経済学系のエントリを掲載するウェブサイト"Age of Economics"によるブランコ・ミラノヴィッチ(Branko Milanović)へのインタビューの [要約・意訳記事] になります。 注意:訳者の知識不足、技量不足により解説や本文等で誤った箇所がある可能性があります。お気づきの際は適宜ご指摘いただけますと幸いです。 また、本エントリは一切収益化しておりません。 ① 経済学はなぜ重要なのか: これは非常に重大かつ難解な問いです。おそらく二通りの答えを出すことができるでしょう。まず私が若い頃にマルクス経済学を学んでいた時に使っていたであろう答えから始めましょう。経済学が重要なのは、歴史における壮大な政治的・経済的変化に目を向け、それを経済的な要因を使って説明することができるようになるからです。言い換えれば、経済学は唯物史観の一分野であると言えるでしょう。経済的な要因による意思決定が

                                                                        【翻訳】 経済学はなぜ重要なのか|ブランコ・ミラノヴィッチ インタビュー|未厨伯(みくりや はく)
                                                                      • 財政赤字は自らを賄えるか? - himaginary’s diary

                                                                        というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「Can Deficits Finance Themselves?」で、著者はGeorge-Marios Angeletos(ノースウエスタン大)、Chen Lian(UCバークレー)、Christian K. Wolf(MIT)。 以下はその要旨。 We study how fiscal deficits are financed in environments with two key features: (i) nominal rigidity and (ii) a violation of Ricardian equivalence due to finite lives or liquidity constraints. In such environments, deficits contribute to their

                                                                          財政赤字は自らを賄えるか? - himaginary’s diary
                                                                        • 過剰貯蓄と双子の赤字:開放経済での財政刺激策の伝播 - himaginary’s diary

                                                                          というNBER論文をMatthew Rognlieらが上げている。原題は「Excess Savings and Twin Deficits: The Transmission of Fiscal Stimulus in Open Economies」で、著者はRishabh Aggarwal(スタンフォード大)、Adrien Auclert(同)、Matthew Rognlie(ノースウエスタン大)、Ludwig Straub(ハーバード大)。 以下はその要旨。 We study the effects of debt-financed fiscal transfers in a general equilibrium, heterogeneous-agent model of the world economy. In the long run, increases in governm

                                                                            過剰貯蓄と双子の赤字:開放経済での財政刺激策の伝播 - himaginary’s diary
                                                                          • ブラッド・デロング 「ケインズはナチスを支持していた? ~『一般理論』のドイツ語版序文を精読する~」(2011年5月2日)

                                                                            ブラッド・デロング 「ケインズはナチスを支持していた? ~『一般理論』のドイツ語版序文を精読する~」(2011年5月2日) ●Brad DeLong, “Daniel Kuehn: Keynes’s Foreword to the German Edition of the General Theory”(Grasping Reality, May 02, 2011) ダニエル・キューン(Daniel Kuehn)のブログエントリーより。 ————————————————————————————————————————– “Facts & other stubborn things: Keynes’s Foreword to the German Edition of the General Theory” by Daniel Kuehn:一つの学派の一員としての自覚を持って結集している面

                                                                              ブラッド・デロング 「ケインズはナチスを支持していた? ~『一般理論』のドイツ語版序文を精読する~」(2011年5月2日)
                                                                            • 12月2日は秩父夜祭、おしろい祭、INF菱形ラスの日、ジョルテの日、美人証明の日、デーツの日、全国防災デー、原子炉の日、日本人宇宙飛行記念日、安全カミソリの日、日本アルゼンチン修好記念日、ビフィズス菌の日、等の日&話題 - 風に吹かれて旅するブログ (話題・記念日&ハッピートーク)

                                                                              おこしやす♪~ 12月2日は何の日? その時、何してた? 2023年(令和5年) 12月2日は秩父夜祭、おしろい祭、INF菱形ラスの日、ジョルテの日、美人証明の日、デーツの日、全国防災デー、原子炉の日、日本人宇宙飛行記念日、安全カミソリの日、日本アルゼンチン修好記念日、ビフィズス菌の日、等の日です。 ■秩父夜祭(~3日)【埼玉県秩父市、秩父神社】(諸事情要確認) www.youtube.com 2016年12月1日にユネスコの無形文化遺産として『日本の山・鉾・屋台行事(やま・ほこ・やたいぎょうじ)』が登録されました。 元々、秩父夜祭りは国の『重要有形民俗文化財(秩父祭屋台)』および『重要無形民俗文化財(秩父祭屋台の祭り囃子、踊り、秩父神楽)』に登録されており、秩父祭屋台も祭りで行われるパフォーマンスの数々はまさに国宝級です。 今回の世界遺産登録で、秩父夜祭は世界的にも希少で価値の高いもので

                                                                                12月2日は秩父夜祭、おしろい祭、INF菱形ラスの日、ジョルテの日、美人証明の日、デーツの日、全国防災デー、原子炉の日、日本人宇宙飛行記念日、安全カミソリの日、日本アルゼンチン修好記念日、ビフィズス菌の日、等の日&話題 - 風に吹かれて旅するブログ (話題・記念日&ハッピートーク)
                                                                              • ビル・ミッチェル「日本式Q&A – Part 5b」(2019年12月5日)

                                                                                Bill Mitchell, “Q&A Japan style – Part 5b“,  Bill Mitchell – Modern Monetary Theory, December 5, 2019 Part 1 Part 2 Part 3 Part 4 Part 5a これは通貨発行権のある政府による様々な債券発行オプションの帰結に関しての、2部構成の議論の最終パートである。基本的な現代金融理論(現代貨幣理論、MMT)の立場は、通貨発行権のある政府における不必要な債務発行の慣行(これは固定為替レート、金本位制の日々からの残滓[hangover]である)の放棄だ。通貨発行権のある政府は、その能力を利用して全般的な幸福を促進するべきであり、金融市場における投機的行為のリスクを下支えして軽減することで企業の福祉に寄与することには何の正当な理由もない。ただし、現実世界の層(政治など)を導入す

                                                                                  ビル・ミッチェル「日本式Q&A – Part 5b」(2019年12月5日)
                                                                                • MMTでにわかに高まる財政拡大論:アベノミクスを主導するリフレ派の立場からMMTとケルトン教授に異議を唱えた理由=浜田宏一(内閣官房参与) | 週刊エコノミスト Online

                                                                                  浜田宏一氏 ステファニー・ケルトン米ニューヨーク州立大教授を迎えたMMT(現代貨幣理論)の研究会で疑義を述べた浜田宏一・内閣官房参与に真意を聞いた。 (聞き手=黒崎亜弓) ―― MMTをどう評価するか。 浜田 財政赤字にそれほど目くじらを立てることはなく、国民生活が良くなるのならば財政支出はプラスだという議論に注目を集めた点では、MMTは社会に対して貢献している。 一方で、MMTの問題点は、放っておくとインフレになる危険があることだ。序盤と中盤では、ゼロ金利のもとで中央銀行は“政府のしもべ”として財政支出に対して貨幣を供給していればいいかもしれない。ただ、どこかで物価上昇に対する人々の期待ががらっと変わって、これからインフレになると思い始める。日本銀行の役割を抹殺しようとする点では極端な議論だ。 インフレ抑える日銀売りオペ ―― インフレ期待が急に変わる時にどう対処するのかは、これまで金融

                                                                                    MMTでにわかに高まる財政拡大論:アベノミクスを主導するリフレ派の立場からMMTとケルトン教授に異議を唱えた理由=浜田宏一(内閣官房参与) | 週刊エコノミスト Online