この記事の3つのポイント ロイ・コーンの3原則は「ツェねずみ」の行動と一致 戦略的優勢を犠牲にして戦術的勝利を追求するやり方 強者が利を得るには偽善に見える利他的な行動が最善 (文中敬称略) ドナルド・トランプ米大統領の若き日を描いた映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」に、若きトランプにビジネスの師匠となった弁護士ロイ・コーンが教えた3原則が登場する。曰く「攻撃あるのみ」「非を絶対に認めるな!」「勝利を主張し続けろ!」―― (「『機動戦士Gundam GQuuuuuuX」に悶絶しております』で触れた)。 この話を書いてから、「ロイ・コーンの3原則は、以前どこかで見たか読んだかしたことがある」とずっと考えていたが、やっと思い当たった。 これは宮沢賢治の「ツェねずみ」だ。 (「ツェねずみ」は青空文庫で読むことができる) 「ツェねずみ」は弱者の必勝戦略とその顛末(てんまつ)を描いて