若者向けのイラスト付き小説「ライトノベル」。ここ数年「なろう」の略称で知られる小説投稿サイト「小説家になろう」などのネット発作品の強さが際立っていたが、2018年は1990年代に人気を博した「スレイヤーズ」(KADOKAWA)の18年ぶりの新刊が登場してヒットし、19年は「ロードス島戦記」も出る。18年の書店の売れ行き傾向や流行について振り返り、展望を探った。 ◇「スレイヤーズ」の人気爆発 ライトノベルのコーナーが充実している東京・秋葉原の書店「書泉ブックタワー」。同店の18年シリーズ別年間ランキング(17年12月1日~18年11月30日)のトップは「スレイヤーズ」だった。トップ10のうち8作品がネット発の作品で、昨年とほぼ同じくネット系小説のパワーが強い中でのトップ奪取。販売期間もほぼ4カ月だけで2位にダブルスコアの圧勝だった。 10月21日に開催された「ファンタジア文庫大感謝祭2018