2011年12月27日10:42 カテゴリエネルギー 「想定外」というフレーミング ざっと目を通しただけだが、福島原発事故についての政府の事故調の中間報告は力作だと思う。これまで指摘されていた問題点がほとんどで目新しさはないが、それを関係者の供述で精密に裏づけている。これだけ質の高い700ページもの報告書を半年足らずで書いたことは、日本の官僚機構の実務能力の高さを示すものだが、政府の責任追及はこれからだ。これは国会の事故調がやらないとむずかしいだろう。 細かい点でいうと、非常用復水器や高圧注水系の操作を誤ったことに多くの記述が割かれているが、これは事故の決定的な要因とはいえない。消防車による注水が遅れたことや海水の注入をめぐる菅首相の干渉なども、これまで指摘されていた話だ。根本的な問題は、やはり大津波を想定して予備電源を分散していなかったことだ。これについての畑村氏の記者会見の言葉は、名言