全部消えた。 一緒に語った夢や理想が、呆気なく消えた。 一緒にいた時間が、存在していなかったかのように消えた。 ずっとずっと守ってくれて、どんなときでも味方でいてくれたのに。 こんなかたちで崩れてしまうなんて想像もできなかったよ。 どうして、私一人置いていくの。 隣で支えてくれるんじゃなかったの。 これからだったのに。 ゆっくり積み上げてきたものを、もっと強く、揺るがないものに、変えていこうって。 今やらなきゃいけないことは、一つしかないって言ったのに。 私一人じゃ背負えないよ。 二人でいたから、耐えられたのに。 あなたはずっと、一人だったの? それを確認することも、もう叶わないんだけどね。 そろそろ、いつまで泣いてんだって叱りに来てくれないかな。 しっかりしてくれなきゃ困るって。