ノーベル医学生理学賞を昨年受賞した大隅良典さんが名誉教授を務める基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)で27日、受賞を記念する石像が設置された。石像は研究の題材となった酵母がモチーフ。大隅さんは除幕式で「酵母とは50年、付き合ってきた。ちっぽけな細胞の仕組みを解き明かせばさまざまなことが分かる」とスピーチした。 大隅さんは平成8~21年に同研究所で勤務。栄養足になった酵母が自身のタンパク質を分解し再利用するオートファジー(自食作用)の仕組みを解明した。 同研究所によると、石像は酵母細胞内でオートファジーが起きる様子を表現した。 大隅さんは取材に「研究は本来、楽しくやるものだが、そう言える研究者は減っている。科学の世界に飛び込む若い人が増えるよう努力したい」と話した。