輪状種(りんじょうしゅ)あるいは環状種(かんじょうしゅ)とは生物学で、隣接する集団と雑種を生じることのできる類縁関係にある一続きの個体群のことを指す。輪状でない場合には二つの「端」の集団があり、それらは雑種を生じることができない。輪状種は集団が遺伝的に分岐するときにどのようなことが起きるかを明示しており、進化の重要な証拠を提供する。 輪状種の分布のモデル 輪状種は、進化が新しい種を作ることはないと考えている人々に大きな問題を突きつける。と同時に生命の世界を「種」によって分類しようと試みる研究者にも興味深い問題を提示する。「輪状種」と「別個の二種」を区別するのは、輪状種の両端を繋いでいる中間の集団である。中間の集団の多くが死ねば、輪状種は「別個の二種」となる。 大きな問題は、これらを一つの種とすべきか(全ての個体同士が子を作れるわけではないにもかかわらず)、それぞれの集団を異なる種とすべきか