あなたは「イゾラド」という言葉を聞いたことがあるだろうか? 南米で「イゾラド」といえば、”隔絶された人々”という意味を持つ。そう、原初の先住民たちである。もっとも、「イゾラド」当人たちは自らがそのような名前で呼ばれていることを知らないだろう。 彼らは文明社会と一切の関わりを持たない。2016年においても、洋服を着ないし、武器は主に木製の弓矢か、槍を使っている。イギリスがEUを離脱したとか、世界中がポケモンに夢中になって歩きスマホが問題だとか……我々の耳に当たり前のように入ってくるありとあらゆることは、当然ながら一切知る由もない。 これが、かつて近隣の村人によって撮影された「イゾラド」たちの姿である。 彼らの住んでいるであろう集落から、ほかの「自分たちに似た生き物」がいることに気づき、男だけで「こちら側」に向かってくる。集落にいるはずの女や、幼い子どもはいない。だとすると、闘うつもりなのだろ