大学病院などで診療しても給与が支払われない無給医と呼ばれる若手医師の存在を、国が初めて認めてから1か月がたちます。当時の国の調査に回答を保留した大学病院のうち6つは、今も「調査中」だとしていますが、院内で働く若手医師からは適切な調査が行われているのか、不安を訴える声も出ています。 国は長年、こうした無給医の存在を認めてきませんでしたが、先月末に、全国50の大学病院に2191人の無給医が確認できたと初めて公表しました。 この調査では慶應義塾大学や東京大学など5つの大学にある7つの病院が、所属する1304人について回答を保留しました。 公表から1か月が経過し、今月、一部の医師に支払いを決めた東京女子医科大学を除く6つが今も調査中としていますが、大学病院側が適切な調査を行っているのか、不安を訴える声も出ています。 取材に応じた慶應義塾大学病院で働く医師は、「自分も周囲も、調査を受けたことは一度も