鼻歌で1万回、いや100万回は歌ったフレーズだ。 「こりゃとんでもない曲が現れた」 「アクエリアスイオシス」のCMから流れる爽やかすぎるサビに、僕は日本中がこの曲の釘づけになる空気を感じた。 「イオシス」商品自体は曲とは裏腹でパンチのない薄味だったため長く定着しなかったが、CMソングのほうは23年後の現在でも日本人の胸に流れ続けるスタンダードメロディとなった。 ミスチルの曲で最も売れたのは『tomorrow never knows』だが、ミスチルソングと言えば何?と問われて真っ先に浮かぶのは『innocent world』だ。イノワーはミスチルの代表曲、つまりアクエリアスイオシスが至れなかった「定番」の座にCMソングのほうがついたのだ。 僕はCMを録画してサビの15秒を何度も何度も、まさに飽きるほど聴いた。何とかフルバージョンを聴けないかとラジオをつけっぱなしにして、いつ流れかわからない曲