東京大学大学院総合文化研究科教授の酒井 邦嘉と同大学院生の梅島 奎立は、株式会社日本能率協会マネジメントセンター(本社:東京都中央区、代表取締役社長:張 士洛)および株式会社NTTデータ経営研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:柳 圭一郎)との共同研究において、スケジュールなどを書き留める際に使用するメディア(紙の手帳や、スマートフォンなどの電子機器)によって、記銘(記憶の定着)に要する時間が異なり、想起(記憶の再生)での成績や脳活動に差が生じることを初めて明らかにしました。 本研究グループは、参加者に具体的な予定を紙の手帳か電子機器でメモさせ、MRI装置(注1)と想起課題を用いて予定の想起のプロセスを調べました。その結果、記憶処理および言語処理に関係する脳領野の活動が、紙の手帳を用いた群で定量的に高くなりました。この結果は、電子機器にはない紙の特性が、五感を通して空間的な手がかり