メトホルミンの深刻な副作用である「乳酸アシドーシス」を抑える可能性のある治療薬を発見したと九州大学が発表した。 九州大学は、糖尿病治療薬である「メトホルミン」の深刻な副作用である「乳酸アシドーシス」に対して、低酸素状態に対する生体応答反応(低酸素応答)を活性化する薬剤が、治療薬として極めて有効であることを明らかにしたと発表した。 「メトホルミン」は、ビグアナイド(BG)薬に分類される血糖降下薬の一種。筋肉細胞のインスリン抵抗性を改善しブドウ糖の利用を促したり、肝臓の糖新生を抑えることで血糖値を下げる。 メトホルミンは、世界でもっとも多く処方されている2型糖尿病の治療薬で、血糖値を下げる以外にも、がん細胞の増殖抑制・発がん率の低下・寿命の延長など、さまざまな作用があることが報告されている。 60年以上使用されている実績のある薬で、薬価も安いことから、今後世界中で利用者が増加すると予想されてい