それぞれの氏名で婚姻届を出したところ、「婚姻後の夫婦の氏を選択していない」ことを理由に不受理となった=長野県箕輪町で2024年9月9日、深津誠撮影(画像の一部を加工しています) 由香里さんは、選択的夫婦別姓の導入を目指す団体に連絡を取り、議会への請願などの活動を始めた。 <96年の法制審の答申を受けて法務省が作成した民法改正案は、自民党の保守派の反対で国会に提出されないまま、四半世紀が経過した。野党の多くは選択的夫婦別姓に賛成で、賛否を問う各種の世論調査では賛成が過半数に達している> 「結婚する夫婦の96%が夫の姓を選んでいる。これが半々になれば、男性も女性がどんな苦しみや不便を抱えているかを理解すると思います」。幸夫さんはそう言う。「私も頭では分かっているんですけど。でも、改姓を経験していないから本当の意味では分かっていません」 2人は、選択的夫婦別姓の導入を求めて国を相手取った集団訴訟