ひきこもり名人となった私06 ・・・「ひきこもり名人となった私(5)」からのつづき ぼそっと池井多 ひきこもり名人が和歌山の山奥に 自分の住む小屋を建てた、 と聞いて、私がはじめ勝手な想像をしたのはね、 こういうことでした。 お母さまが要介護5になって、 お父さまはまだ健康的に動き回れる状態である、とすると、 家庭内三国志のなかで、お父さまと名人の対立が よけい顕在化してしまうというようなことが起こってしまった。 それで名人が、 「これはちょっと家を出て、和歌山の山奥にでも引っこもうか」 と考えたのではないか、 などということを想像したのです。 しかし、そういうことではなかったのですね。 ひきこもり名人 ぜんぜんそういうことではありませんね。 いま父が79、そして母が73だけど今言ったように要介護5 という状態だから、 「そろそろ両親が亡くなる」 というのは極めて現実的な話であって、 する
