山内:なるほど。そういう押し付け型の親が加藤さんの目に留まったということですね。マルチメディア教材を親子に与えた場合に親がどう援助するかに関する研究があるのですが、親の子供に対するかかわり方に3タイプあることがわかっています。一つ目は、「口出しする親」です。「◯◯ちゃん、こっちが正解でしょ」といった感じで、子供をコントロール下に置き、親の言うとおりにやらないと気がすまないというタイプです。 加藤:私が気になっていたのはこのタイプの保護者のようですね。 山内:そうですね。そして二つ目が、「無視してしまう親」です。自分は雑誌とか読んでいて、子供が何かをしていてもチラッと見るだけで、勝手に遊ばせて放ったらかしてしまう。三つ目が、「子供の話を聞く親」です。指示して子供を操るのではなく、理由を聞いて子供と対話する親です。この最後のタイプがもっとも子供の可能性を引き出せることがわかっています。 相手の