左から、保坂展人氏(撮影/小暮誠)、中島岳志氏(c)朝日新聞社 コロナ対策が暗礁に乗り上げる中、政治の季節が迫りつつある。「アンチ菅」世論が高まる一方、支持が広がらない野党。国民の政治不信を脱却する道とは。対談集『こんな政権なら乗れる』(朝日新書)を上梓した政治学者の中島岳志氏と世田谷区長の保坂展人氏が緊急対談した。 【写真】二階幹事長が推す?「ポスト菅」 大穴はこの人 * * * 保坂:首都圏などへの緊急事態宣言が当初の8月31日から9月12日まで延長されました。しかし、現在の感染爆発がわずか12日間の延長で収束するはずがなく、感染対策の実態に即して期日を決めたとは思えない。つまるところ、菅義偉首相は9月29日に予定される自民党総裁選の前に解散総選挙を行うというカードを残すために、政治日程を優先したのではないでしょうか。 中島:こうしたプロセスが繰り返されることで、国民と政府、あるい