食物アレルギーの血液による検査は、一般的に『IgE抗体』で行われます(IgE抗体に関して知りたい方は、『夏に多い”青身魚のうそアレルギー”とは?』を御覧ください)。 しかし、『IgG抗体が陽性だから除去食』という指導を受けて受診される方が少なからずいらっしゃいます。 たとえば患者さん(私の場合は小児科なので保護者さん)は、こんなふうに事情を説明されます。 『前のクリニックからは、IgGが陽性だとアレルギーだから除去しましょうと言われました。でも、除去するのは大変で…。いままで食べてましたし。どうしましょうか?』 実は、食物の除去食を考える上で食物に対するIgG抗体を検査することは、日本だけでなく、欧州も米国でも、一般に推奨されていない方法です(※1、2)。 イラストACなどから筆者作成(※1)Journal of Allergy and Clinical Immunology 2010;