録音した音声が音楽として再生されるボトル型の音楽メディア。データベース化された既存の音源を、形式的かつ無機的な行動の繰り返しによって管理・鑑賞する現代の音楽メディア。それらを扱う習慣に物足りなさを覚え、変化のある体験型音楽メディアを創りたいと考えた。日常の音声を音楽の構成要素に用いることで、普段何気なく耳にする音の無限の可能性や音楽の楽しさを再認識し、その時ならではの固有の音楽を体感してほしい。 「Re:Sound Bottle」は、ボトルと音楽をモチーフにした作品である。ボトルと音楽と言うと、MITメディアラボの石井裕教授の代表作「Music Bottles」を想像する人も少なくないだろう。「Music Bottles」はタンジブルユーザーインターフェイスの世界を切り開いた作品として世界で高く評価されている。作者の藤原君も石井氏の作品のことは当然よく知っており、その研究を調べた上で自身の