「グローバル化に対応した教育」として、文部科学省は2020年までに小学校3年生から英語教育を開始し、5年生で教科化する方針を打ち出している。 英語教育の早期化には、批判も多い。すでに指摘されているのは、1)英語ができる教師が少なく指導体制がない、2)グローバル化で英語が必要なのはエリートに限られる、3)効果的な教授法がわかっていない、4)日本語が確立されない段階で英語を教えて弊害がないか疑問、5)拙速な政治主導、6)受験科目化した際英語塾に投資できる家庭か否かで格差が開く、などである。どれも、もっともだ。 そもそも「グローバル化に対応した教育」とは何を意味するのか。「世界を飛び回るエリート」などではない普通の人にとって、グローバル化とは、生活のなかで「異文化の他者との出会い」の可能性が日々大きくなることではないだろうか。今、20年前には予想もつかなかった速さで、たくさんの情報やお金や物や人