大同特殊鋼と本田技研工業が、従来使用されていた重希土類(ジスプロシウム、テルビウム)を全く使わないネオジム磁石の開発に成功したことを発表した(大同特殊鋼のプレスリリース、本田技研工業のニュースリリース)。 ハイブリッド車などで使用されるネオジム磁石には重希土類などレアアースが欠かせないため、2010年の中国政府による対日輸出禁止措置によって混乱が起きたこと(そして、早々にレアアース使用量を減らしたり、リサイクルする技術が登場したこと)をご記憶の方も多いだろう。 一般的にネオジム磁石は焼結工法で製造されるが、高い耐熱性を得るために重希土類が添加されてきた。一方、新しい磁石は熱間加工法によるもので、焼結磁石よりはるかに微細な結晶粒組織によって耐熱性を確保したという。製造は大同特殊鋼の子会社であるダイドー電子で行なわれ、この8月から量産と出荷を開始。これにより大同特殊鋼はハイブリッド車駆動モータ