森友学園問題とは何なのか。それを改めて明らかにしたのが、5月23日に財務省が公表した資料だろう。1000ページ近い交渉記録と約3000ページにも及ぶ決裁文書の中には、肝心の「その箇所」は欠落していた。 いや、「あるはずの資料がない」という点がこの問題の本質といえるのかもしれない。2014年6月30日の決裁文書「承諾書の提出について」を作成する際の資料となった本省相談メモ、法律相談結果などのうち、なぜか2014年4月28日分がすっぽり抜けていたのだ。 「非常に重要なやり取りなのに、なぜないのか」 「(森友学園理事長だった籠池泰典氏に)三下り半を下そうとしていた近畿財務局のメモの中で、初めて安倍昭恵さんの名前が出てくるのが4月28日のメモ。非常に重要なやり取りなのに、900ページ以上の交渉記録を出しているにもかかわらず、なぜこれがないのか」