土地神話が終わり、土地を押しつけあう「ババ抜き」時代がやってきた 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol. 688 特集 土地神話が終わり、土地を押しつけあう「ババ抜き」時代がやってきた 〜〜「20世紀の神話」は今こそ終わらせるとき(第9回) わたしは近年、地方の移住者・多拠点居住者など新しいコミュニティの人たちと交流することが多くなり、そういうところで住宅や土地をめぐる話もよく見聞するようになりました。とくに福井県はわたし自身が拠点を借りており、地元の空き家対策NPOの代表が親しい友人ということもあって、地方における空き家の驚くべき現状に日々触れています。今回のメルマガでは、その一端を紹介してみたいと思います。 最初に軽く結論から言っておきます。人口流出が激しい地方の田園地帯では、土地はもはや資産どころではなく完全に「負の資産」になっており、持っているだけで負担が増えるばかりであり、だから