農林水産省の有識者検討会は和牛の受精卵などの遺伝資源が海外に流出することを防ぐため、和牛の遺伝資源を知的財産とみなし、不正な持ち出しを法律で規制すべきだという提言をまとめました。悪質な場合には刑事罰を科すことも求めていて、農林水産省は、いまの国会で法案の成立を目指しています。 20日、取りまとめられた提言では「和牛の品種改良は畜産関係者による創造的な活動である」として和牛の受精卵や精液などの遺伝資源を知的財産とみなし、不正な取得を規制する新たな仕組みを創設すべきだとしています。 具体的には、不正に取得された和牛の遺伝資源を使用したり売買したりする行為に対して差し止め請求ができるようにします。 また、賠償を求める際の基準となる損害額の推定規定も設けるべきだとしています。 さらに、民事上の措置だけで海外への流出を防ぐことには限界があるとして、悪質で違法性が高い場合には刑事罰を科すことも求めてい