「ここでもそっちでもない、そのあいだ。それゆえにすごくいい空間である。『A MEZZANINE (あ・めっざにね)』はそういう作品であってほしい」 名古屋の秘宝・GUIROの絶景たる“美しさ” GUIROは1997年からヴォーカル・ギターの髙倉一修を中心に愛知・名古屋を拠点に活動するグループで「名古屋の至宝」と称されることもある存在だ。長い活動休止期間を終えた2015年以降は、彼らへのリスペクトを公言するceroとの交流を深めたり、野外フェスへの出演を果たすなど活動が活発化しているものの、彼らがこの20年以上にもおよぶキャリアの中で残してきた音源は、ディスコグラフィーで確認できるものすべてを合わせてもシングル5枚、アルバム1枚。楽曲数にしてわずかに24曲。至宝というより秘宝と言った方がふさわしいかもしれない寡作ぶりだ。 それでも古くからのファンは休止期間も常にその動向に目を凝らし続けていた