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小川忠の検索結果1 - 6 件 / 6件

  • 「他者の不合理性」を語ることの無意味さ〜櫻井義秀氏の論考に寄せて〜|ダッヂ丼平

    はじめに『月刊住職』という雑誌がある。「宗派を超えた寺院住職実務情報誌」という、いわば仏の道のプロ向けの月刊誌である。仏教界の話題に限定せず、ひろく宗教に関係した記事も掲載するこの雑誌に、北海道大学大学院の櫻井義秀教授は「現代日本の宗教最前線」というタイトルの連載を持っている。連載7回目となる2023年4月号では「キリスト教信者が増えぬ日本でなぜ新宗教が教勢拡大できたか」と題し、旧統一教会とエホバの証人という2つのキリスト教系新宗教の布教戦略を比較して論じた。 筆者は母親がエホバの証人の信者であった家庭で育ち、高校生までその宗教コミュニティに参加していた経験から、この教団の教勢拡大(信者数の増加)の歴史について、1970年代から90年代にかけて子育て中の母親たちに聖書が子どものしつけに役立つとする勧誘文句が効果的に入信をうながし、教勢が拡大していったのだと解説するnoteを書いたことがある

      「他者の不合理性」を語ることの無意味さ〜櫻井義秀氏の論考に寄せて〜|ダッヂ丼平
    • 【2023年3月版】世界史関連の新刊50冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

      今期は企画本が多いです 2023年1月~3月の世界史関連新刊紹介です。 本記事はざっと流し読みをして気になる本をメモしていただくか、ブックマークして書店を訪れた際に見返すかして使っていただけるといいかと思います。今回も50冊あります。 新書・文庫・選書 安価に楽しめる新書、文庫、選書。今期はかなりバリエーション豊かなです。個人的な注目は以下です。 物語 オーストラリアの歴史 新版 イギリス植民地から多民族国家への200 年 (中公新書) 永遠の映画大国 イタリア名画120年史 (集英社新書) 1.『「音楽の都」ウィーンの誕生』 ジェラルド・グローマー 著 岩波新書 2023/2/21 税抜1,100円 リンク ウィーンはいかにして「音楽の都」になったのか。十八世紀後半のウィーンでは、宮廷や教会などによる支援、劇場の発展、音楽教育の普及と聴衆の拡大、演奏会や舞踏会の展開など、多彩な要素が相互

        【2023年3月版】世界史関連の新刊50冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-
      • 日本の若者は「キツい」状況にある…アジア諸国との比較から見える「現実」(飯田 一史) @gendai_biz

        YouTubeなどで閲覧できるポップカルチャーの動画からアジア各国の若者の自意識・国民意識を探る――そんな興味深い視点から学生相手に行っている講義をもとに『自分探しするアジアの国々 揺らぐ国民意識をネット動画から見る』(明石書店)を刊行した国際政治学者の小川忠・跡見学園女子大学教授。 取り上げられている動画は、悪徳警官にラッパーが殺される姿を描くことでドゥテルテ政権の強権姿勢を暗に批判したフィリピンの映画『Respeto』や、人びとから崇敬を集める僧侶の破戒を描いて社会的な議論を巻き起こしたタイの映画『アーバット』、ドイツ留学中のインドネシア人YouTuberが本国および世界各国に散らばった同胞に向けて「国民歌謡」を静かに歌うAngklung Hamburg Orchestra ft. Gita & Paulus「Tanah Air」等々……そこから見えてくるのはわれわれが抱くステレオタイ

          日本の若者は「キツい」状況にある…アジア諸国との比較から見える「現実」(飯田 一史) @gendai_biz
        • じつは「日本以外」の世界では「宗教」が再注目されていた…その意外なワケ(飯田 一史) @moneygendai

          旧統一教会をめぐる政治と宗教の関係や宗教二世問題が取り沙汰され、「宗教は危ない」というイメージがマスメディアを中心に拡散されている。しかし近代化、合理主義がいきすぎたことで人々が心の拠り所、人間関係の紐帯を失ったことに応えるように、宗教が、コミュニティ機能を提供したり、自己啓発的なメッセージを発したりしている国・地域もある。その背景にあるのが「宗教復興」という世界的な潮流である。それらの動向を知ることは、国際社会の理解だけでなく、日本の問題点を照射することにもつながる。『逆襲する宗教 パンデミックと原理主義』 (講談社選書メチエ)を著した小川忠・跡見学園女子大学文学部教授に訊いた。 近代化、世俗化、グローバル化の裏返し ――小川先生は「宗教復興」の勃興をその地で見てこられたわけですよね。 小川 私は1979年にアメリカの典型的田舎といわれるカンサス州の大学に留学しました。その時、急速に支持

            じつは「日本以外」の世界では「宗教」が再注目されていた…その意外なワケ(飯田 一史) @moneygendai
          • コラム:小川忠のインドネシア目線 日本はインドネシアとともに戦ったか?

            小川 忠 (跡見学園女子大学教授、元国際交流基金ジャカルタ日本文化センター所長) 「親日国インドネシア」を巡る誤認 前回に続いて今回も歴史記憶をテーマとしたい。ネット上で流れる俗説に「インドネシアが親日的なのは、日本がインドネシア独立戦争をともに戦い助けたからだ」というものがある。これをうのみにして、インドネシアの人びとと接すると危うい。二つの事実誤認がある。 第一に、確かに現在のインドネシアは、世界有数の親日国だが、独立以来この国が親日的だったわけではなく、筆者が初めて足を踏み入れた80年代には少なからず反日感情も存在していた。その理由の一つは1942~45年の日本の軍政支配が苛政であったと記憶する占領体験世代がまだ存命であったことだ。 第二の誤認は、インドネシア独立戦争時の日本の立場をめぐるものである。国としての日本はインドネシア独立戦争を支援したわけではない。というのは降伏した日本に

              コラム:小川忠のインドネシア目線 日本はインドネシアとともに戦ったか?
            • 【2023年12月版】世界史関連の新刊50冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

              2023年度最後の新刊紹介 四半期恒例の世界史関連新刊の紹介です。 今回は2023年10月~12月の世界史関連新刊紹介です。 新書・文庫・選書・学術書 全15冊あります。個人的な注目は バロック美術 西洋文化の爛熟 (中公新書) 自動車の世界史 T型フォードからEV、自動運転まで (中公新書) 仏教の歴史 いかにして世界宗教となったか (講談社選書メチエ) です。 ケマル・アタテュルク オスマン帝国の英雄、トルコ建国の父 (中公新書) は購入して既読です。 1.『キリストと性』 岡田温司著/岩波新書/10月20日発売/定価1122円 リンク 今日、キリスト教は性に対して厳格、保守的であるといわれる。しかしキリスト教の長い歴史にあって、キリストは性をめぐって、じつにさまざまな姿で語られ、描かれてきた。ときに「クィア」と形容される性的嗜好を先取りし、ときにジェンダーをめぐっても攪乱されていく。

                【2023年12月版】世界史関連の新刊50冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-
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