天正14年(1586年)から翌年にかけて、九州の情勢は大きく動く。島津氏は大友氏領内へ侵攻。大友氏の本拠地である豊後国(現在の大分県)の制圧を目指した。この争いに豊臣秀吉が介入。大友氏の救援要請を受けて、大軍を九州に送り込んでくる。 この一連の攻防は「豊薩合戦」とも呼ばれている。その様子はイエズス会宣教師のルイス・フロイスがまとめた『日本史』に詳しい。もちろんすべてが正確とは言えないところもあるが、同時代を生きた人物が記した貴重な史料である。 完訳フロイス日本史〈8〉宗麟の死と嫡子吉統の背教―大友宗麟篇(3) (中公文庫) 作者:ルイス フロイス 中央公論新社 Amazon こちらの『完訳フロイス日本史8 大友宗麟編3 宗麟の死と嫡子吉統の背教』 (訳/松田毅一・川崎桃太)から情報を拾ってみる。 大友側からの視点で 宣教師が伝える島津の実力 島津と大友と、そして豊臣秀吉と 戸次川の戦い 豊