平清盛の三男で、平家最後の棟梁として源氏と戦った平宗盛とは、どんな人物だったのか。歴史学者の濱田浩一郎さんは「愚将というイメージがあるが決してそんなことはない。衰退した平家の勢力を盛り返した武将であり、息子思いの良き父親でもあった。もっと評価されてもいい人物だ」という――。 【写真】壇ノ浦合戦で宗盛がとった意外な行動 ■無能なリーダーのイメージが強い平宗盛 平宗盛は、清盛の三男であり、清盛亡き後に平家一門を率いた武将だ。今年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では、俳優の小泉孝太郎さんが演じている。 しかし、その評判は昔から今に至るまですこぶる悪い。宗盛というと愚鈍で無能なリーダーとのイメージで固まっている。 そういえば、1993年にNHKで放送されていた『人形歴史スペクタクル 平家物語』でも、宗盛はぽっちゃり体形の人形で造形され、その人物は優柔不断で頼りなく描かれていた。過去の大河ドラマ