【プロが薦めるいま読むべき3冊】社会学者・大澤真幸が選んだ〈哲学〉の本 2021.03.20 写真:岡村昌宏(crossover) 文:まつあみ靖 右:『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』デヴィッド・グレーバー 著 酒井隆史、芳賀達彦、森田和樹 訳 岩波書店 2020年 ¥4,070 ブルシットを直訳すれば「牛の糞」。無駄で無意味でやりがいを感じられない仕事を「ブルシット・ジョブ」と定義し、仕事にひそむ差別、抑圧、格差、搾取などを暴き出す。ブルシット・ジョブ蔓延のメカニズムを解明した哲学書。 左:『資本主義と闘った男 宇沢弘文と経済学の世界』佐々木 実 著 講談社 2019年 ¥2,970 資本主義の不安定さを証明し、行き過ぎた市場原理を乗り越え、平和に暮らせる世界の実現を目指した経済学者・宇沢弘文。20世紀の経済学史に重なる彼の人生を、大宅壮一ノンフィクション賞受賞ジャーナ